
皆さんこんちには。
「薬のおとく堂」お薬解説員です。
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今回のテーマは、「ハゲ・脱毛症」についてです。
ハゲ・脱毛症には、7つの症状があるとされ、その実に9割が男性型脱毛症(AGA)と言われています。
ここでは、ハゲ・脱毛症の7つの症状を説明しつつ、その大半である男性型脱毛症(AGA)を中心に、ハゲ方のタイプや、進行度合いの見方、そして進行を予防するための方法についてまとめてみました。
ハゲの7タイプとハゲ方のパターン・進行度合い
【目次】
- 「ハゲ」症状は主に7種類
男性型脱毛症(AGA)
脂漏性脱毛症
粃糠性性脱毛症
円形脱毛症
牽引性脱毛症
女性男性型脱毛症(FAGA)
産後脱毛症 - 「ハゲ」の9割は男性型脱毛症(AGA)
- ハゲ方の3パターン
M字タイプ
O字タイプ
U字タイプ - ハゲの進行度合いの目安
- ハゲの進行度合いの目安
- まとめ
1)「ハゲ」症状は主に7種類

M字ハゲやO字ハゲなど、皆さんも色々な呼び方のハゲを聞いたことがあると思います。
それらの大半は、ハゲ方から来る名称で、その大半はいわゆる男性型脱毛症(AGA)のケースが大半です。
一般に「ハゲ」と呼ばれる症状は、男性型脱毛症(AGA)を含め、主に7つの種類が知られています。
- 男性型脱毛症(AGA)
- 脂漏性脱毛症
- 粃糠性性脱毛症
- 円形脱毛症
- 牽引性脱毛症
- 女性男性型脱毛症(FAGA)
- 産後脱毛症
それでは、1つ1つ見ていきましょう。
男性型脱毛症(AGA)
世の中の「ハゲ」の9割が男性型脱毛症(AGA)と言われるほど多い「ハゲ」です。
男性ホルモンが、体内で「ジヒドロテストステロン」というホルモンに変換されることで発症する「ハゲ」です。
「ジヒドロテストステロン」が毛髪が成長する時間を短くするため、髪の毛が太く長く育つ前に抜けるようになってしまいます。
このため、髪が薄くなっていく進行性の「ハゲ」です。
内か脂漏性脱毛症
脂漏性(しろうせい)脱毛症は、脂漏性皮膚炎を原因とする脱毛症のことです。
脂漏性皮膚炎とは、頭や顔面にできる湿疹で、皮脂が過剰に分泌されることで発生する湿疹です。
皮膚の表面には、マラセリア菌などの菌類が生息しています。
頭皮から分泌される皮脂は、それらの菌によって分解され、皮膚を外部刺激から守るバリアとなります。
ところが分泌される皮脂が増えすぎると、これらの菌も必要以上に増殖します。
その結果、皮膚に余分な刺激を与え、炎症を引き起こします。
また、多すぎる皮脂が毛穴につまるこでも炎症を引き起こすとされ、このよう皮脂が過剰に分泌されることで発生するのが脂漏性皮膚炎(脂漏性湿疹)です。
この炎症により、毛髪が抜け落ちる症状が、脂漏性脱毛症です。
主な原因としては、十分、皮脂を洗い流せないといった不十分な洗髪があります。
そして、もう1つ、生活習慣も大きな原因となります。
脂質が多かったり、食べる量が多いといった食生活を続けると、どうしても皮脂の分泌量は増えます。
また、睡眠不足や、ストレスが多い生活を繰り返すことで、体内のホルモンバランスが崩れ、皮脂の分泌量が増える場合があります。
粃糠性脱毛症
粃糠性(ひこうせい)脱毛症は、大量のフケが原因となって起きる脱毛症です。
頭皮に炎症が生じ、大量のフケが発生。このフケが、毛穴を塞ぐことで、脱毛することが原因と考えられています。
フケが生じる原因は、ホルモンバランスの異常や、ストレスや食生活の乱れ、何らかのアレルギー反応によるものが考えられます。
発毛そのものが阻害されるというよりも、生えてくる毛髪が、徐々に、細くもろい毛髪となっていきます。
その結果、頭髪全体のボリュームが徐々に減っていき、全体的に薄くなります。
そのまま放置しておくと、最終的には、発毛そのものができなくなり、毛髪がどんどん抜け落ちるかたちになります。
原因は頭皮の炎症であり、この炎症を抑えることが対策のポイントになります。
円形脱毛症
その名前はよく耳にする脱毛症ですが、実は、その原因は未だ明確になっていません。
一般的には、ストレスや自己免疫に何らかの疾患が生じることで発生する脱毛症とされます。
頭皮に円形や楕円形の脱毛症状が発生することで、小さいものでは10円玉レベル、酷いものになると、頭全体といった形で脱毛します。
また、眉毛やまつ毛といった、頭髪以外の体毛が脱毛するなど、発生個所がさまざまであることも特徴です。
自然治癒するケースもありますが、根本的な原因は不明です。
牽引性脱毛症
牽引性(けんいんせい)脱毛症とは、牽引(けんいん)つまり、髪の毛が引っ張られることを原因とする脱毛症です。
ポニーテールなど、髪の毛を束ねたり、後ろで結わえたり、頭頂部でまとめたりと、強く髪の毛を引っ張ることで、髪の毛に対する負担が長時間続くことで発生します。
強く引っ張り続けられることで、毛髪が抜け落ちたり、あるいは、頭皮の血行が悪くなって、髪の毛の成長が妨げられたりします。
ポニーテールのような髪型をする際に、ゴム紐で強く縛り過ぎるといったことで、過度に頭皮に圧力がかかるケースや、大量のエクステやヘアアイロンで頭髪に負担をかけるケースなどがあります。
他の脱毛症とは違い、体内のホルモンバランスの異常や細菌、炎症などが原因ではありません。
脱毛状態が、極端に進行することはありませんが、原因となっている、髪に負担をかける行為をやめない限り、改善することもありません。
女性男性型脱毛症(FAGA)
実は、女性の体内にも、男性ホルモンは存在します。
男性型脱毛症(AGA)と同様に、男性ホルモンが「ハゲ」を促進する「ジヒドロテストステロン」に変換されることで、脱毛が進みます。
ただし、女性の場合、髪の成長を促し、成長させる女性ホルモン「エストロゲン」が優位なため、「ジヒドロテストステロン」の影響はほとんどありません。
女性に「ハゲ」が少ないのは、これが理由ですが、何らかの原因で女性ホルモン「エストロゲン」の分泌が弱くなると、男性型脱毛症(AGA)と同様に薄毛になる可能性があります。
女性ホルモン「エストロゲン」の分泌が弱くなる原因は、年齢による老化や、生活の乱れ、過度なストレス、睡眠不足、栄養不足など、さまざまです。
例えば、年齢で言えば、20代~30代にかけて、最も女性ホルモン「エストロゲン」の分泌量が増えますが、30歳ごろを境として、急速に減少。ピーク時の半分程度にまで減少することが知られています。
産後脱毛症
女性は妊娠すると、体内の女性ホルモンが多くなります。
女性ホルモンは、髪を成長させるため、抜け毛が減り、毛量が増えます。
出産と共に、女性ホルモンが急速に減少。
髪を成長させる力も弱くなり、一時的に減少していた抜け毛が増え、髪全体が薄くなることがあります。
また、女性ホルモンの増減だけでなく、妊娠・出産という通常とは異なる体験や、生活そのもの変化から、ストレスや睡眠不足となり、脱毛症につながるとも言われています。
産後脱毛症は、産後2~3か月で発症し、半年から1年ぐらいでおさまるのが一般的で、その後は改善されるケースが大半です。
原因が、産後脱毛症の場合、慌てずに、症状がおさまるのを待つのが良いかもしれません。
2)「ハゲ」の9割は男性型脱毛症(AGA)

ここまで、「ハゲ」の7つの症状について見てきました。
有名な男性型脱毛症(AGA)以外にも、さまざまな原因がありました。
その症状や原因に合わせて、最適な対策を行っていく必要があります。
ただ、先に述べたように、「ハゲ」の実に9割は、男性型脱毛症(AGA)だと言われています。
そこで、ここからは、その男性型脱毛症(AGA)を中心に見ていきましょう。
3)ハゲ方の3パターン

ハゲ方にはその形から大きく3つのパターンが存在ます。
ハゲ方の違いはあれど、そのほとんどが、男性型脱毛症(AGA)に分類されます。
個別に見ていきましょう。
M字タイプ
髪の毛の生え際から、後退していくタイプのハゲです。
いわゆる「そりこみ」状にはげる形が、正面から見るとM字のように見えるため、M字ハゲと呼ばれます。
所ジョージさんや、竹中直人さん、笑福亭鶴瓶さん、矢沢永吉さん、渡辺謙さんなどの髪型をイメージするとわかりやすいでしょう。
このタイプのハゲは、それほど進行していなければ、上方でかなりカバーできるため、髪を長めにしてごまかす人も多いですが、露呈した時の衝撃はなかなか大きいでしょう。
先ほど例に出した芸能人の方々は、M字を隠すことはせず、程度の差はあれ、髪を短目に整えたり、金髪に染めるなどして、むしろM字ハゲを見せています。
ただ、この潔さが清潔感につながっており、良い見本と言えるでしょう。
O字タイプ
後頭部、つむじのあたりから0字型に髪の毛が薄くなるハゲです。
ハゲた部分が、文字通り、「0字」に見えるので、O字ハゲと呼ばれます。
フットボールアワーの岩尾さんや、山崎邦正さん、我が家の坪倉由幸さんなど、後頭部が薄くなっている方は、かなりいます。
自分ではなかなか気が付きにくいハゲであり、お辞儀した際に判明するなど、なかなか厳しい状況になりやすいハゲと言えます。
U字タイプ
おでこから後頭部にかけて全般的に禿げ上がっており、前から見るとU字をさかさまにしたように見えることからU字ハゲと呼ばれています。
M字ハゲが進行し、O字ハゲと合体するといった状況の場合が一般的です。
有名な方では、江頭2:50さんや温水洋一さんが該当します。
また、海外の俳優ショーン・コネリーさんなどは見事なU字に仕上がっています。
ここまで来ると、バーコードなどでも隠せるものではなく、ショーン・コネリーさんのように、短髪にして潔く見せてしまった方が見栄えが良いでしょう。
4)ハゲの進行度合いの目安

男性型脱毛症(AGA)には、「ハミルトン・ノーウッド分類」という、男性型脱毛症(AGA)の症例を多数集めて類型化した分類法が存在します。
男性型脱毛症(AGA)の症状と進行具合で分類したもので、最近、薄毛になったかもしれない…と不安な方や、ひょっとした男性型脱毛症(AGA)かも?と感じている方は、ぜひ、参考にしてください。
ハミルトン・ノーウッド分類
1型 | 額の生え際が、M字型に少しづつ後退し始める |
2型 | 1型が進行し、M字の切込みがさらに深くなってくる |
2Vertex型 | 2型と並行して、つむじ周辺も薄くなるO字ハゲを併発 |
3型 | 2型からさらにM字の切れ込みが深くなると同時に、前髪も寂しくなってくる |
3Vertex型 | 3型と並行して、O字ハゲも進行する |
4型 | さらに生え際が後退。O字ハゲも出現 |
5型 | 生え際の後退が頭頂部に迫り、O字ハゲの範囲も広がる |
6型 | M字ハゲとO字ハゲが合体。側頭部と後頭部にだけ髪の毛が残る |
7型 | 側頭部も薄くなり、後頭部も頭頂部に近いエリアにはほぼ髪の毛がない |
5)ハゲの進行を予防するには

ハゲの9割が男性型脱毛症(AGA)であると記載しましたが、中には原因が全く異なる方ももちろんいます。
ハゲの進行を予防する上で大切なことは、まずは自分自身のハゲの原因を明らかにし、適切に対処していくことです。
生活習慣を見直す
脱毛が進行していく場合、基本的に、髪の毛が生えて抜けていくまでのいわゆる「発毛サイクル」が乱れていることが原因です。
「発毛サイクル」が乱れる原因としては、睡眠不足や「睡眠の質」不足…偏った食生活などが考えられます。
バランスの取れた食生活と質の高い睡眠を心掛ける必要があります。
特に、睡眠は、「成長ホルモン」の分泌にも大きく影響を与えているとされます。
睡眠時間や睡眠の質が低下することで、髪の毛の成長にも大きな影響力を持った「成長ホルモン」の分泌が低下し、結果、髪の毛の成長も滞る…といったことが考えられます。
ストレスを溜めない生活を心掛ける
生活習慣の見直しにも通じるところがありますが、ストレスは髪の毛にとっても良くありません。
過度なストレスは、血管を収縮させ、血流を悪くします。
毛根の血流が悪化すれば、本来、髪の毛に血液を通して届けられる栄養が届かなくなります。
また、人にもよりますが、ストレスが溜まると、暴飲暴食に走る方や、夜寝られなくなる方も多々います。
どちらも生活習慣の項目にも記載しましたが、髪の毛にとっては全く良いことではありません。
育毛剤を使用する
脱毛状態が初期段階であれば、育毛剤でも十分に予防効果を発揮します。
育毛剤は、頭皮の血行を促進する効果があり、髪の毛に十分栄養が送られる土台を作ります。
育毛剤にもさまざまな種類がありますが、血行促進効果を持つものが良いでしょう。
また、「ミノキシジル」配合のものも効果的です。
サプリメントを飲む
亜鉛や各種ビタミン、たんぱく質…これらの栄養素が、髪の毛が成長する上で必要となってきます。
中でも亜鉛は重要で、過去、厚労省が行った調査によりは、20代以降の男女のほとんどが、亜鉛が不足気味だったという結果が出ているそうです。
亜鉛は、牡蠣やレバーなどに多く含まれていますが、食事を通して摂取するのは、なかなか難しい栄養素と言われています。
こうした、食事でなかなか摂取しきれない、重要な栄養素をサプリメントなどで補うことは、ハゲの進行を遅らせる意味でも重要です。
AGA治療薬を使う
日本人の場合、大半が男性型脱毛症(AGA)とされています。
男性型脱毛症(AGA)については現在、かなり医薬品が増えてきており、医院などでも処方してもらえます。
AGA治療薬は、かなり効果的で、上手に活用すれば、進行を大幅に遅らせ、豊かな頭髪をもたらします。
通販サイトなどで輸入することもできますし、いきなり不安だということでは、AGA治療を専門・得意にする医院は、日本全国にあります。まずはそのようなAGA治療を専門とする医院を探されると良いでしょう。
まとめ
今回は、ハゲの種類と、ハゲ方の進行度合いについての類型を解説いたしました。
ハゲには、主に7つの種類があり、その大半は、いわゆる男性型脱毛症(AGA)です。
しかし、ハゲの原因によって、対処法が異なります。
もし、自分が男性型脱毛症(AGA)ではない、別のハゲなのに、男性型脱毛症(AGA)の治療を行うことは、あまり意味がありません。
逆に、男性型脱毛症(AGA)なのに、違う原因だと考え、積極的な対策を行わない場合、ハゲがどんどん進行することになります。(男性型脱毛症(AGA)は進行性です)
ですから、ハゲのお悩み改善をするためには、その原因を見極める必要があります。