定番のAGA治療薬「フィナステリド+ミノキシジル」の価格帯を調べてみた

皆さんこんちには。
「薬のおとく堂」お薬解説員です。

「おとく堂」ブログでは、ジェネリックを含む医薬品や、薬の個人輸入に関するさまざまな情報をお届けしています。

今回のテーマは「AGA(男性型脱毛症)治療薬」についてです。

定番のAGA治療薬であるフィナステリド(プロペシアなど)やミノキシジル(ロニテンやリアップなど)…最近では、AGA専門のクリニックなどでも処方されています。

また、個人輸入も盛んになっていますが、正規品だけでなくジェネリック医薬品も含めると、種類も組合せも大変多くなっています。

種類が多すぎて、正直、どれを選べば良いのか難しい状況ではないでしょうか?

そこで今回は、代表的な組み合わせである、フィナステリド1mgとミノキシジル5mgのおおよその価格帯を調べてみました。

驚いたのは、その価格差です。
購入方法や製薬会社の選択次第で、5倍以上の価格差があります。

価格だけでなく、この価格差の理由についても考えてみました。

定番のAGA治療薬「フィナステリド+ミノキシジル」の価格帯を調べてみた

【目次】

  1. AGA治療薬の定番フィナステリドとミノキシジル
    抜け毛を抑えるフィナステリド
    内から生やすミノキシジル
    組み合わせることで効果は最大限?
  2. 定番のフィナステリド+ミノキシジルの価格帯
    15,000円/月:正規品をAGAクリニックで処方
    11,000円/月:ジェネリックをAGAクリニックで処方
    9,000円/月:AGAクリニックで処方されるジェネリックを個人輸入
    7,000円/月:名前が知られたジェネリックを個人輸入
    3カ月で7,000円:激安のジェネリックを個人輸入
  3. どれを選ぶべきか?
  4. フィナステリド1mg+ミノキシジル5mg 比較表
  5. まとめ

1)AGA治療薬の定番フィナステリドとミノキシジル

価格調査の結果の前に、改めてAGA治療薬について簡単に説明します。

今回、価格を調べたのは、フィナステリドとミノキシジルですが、この他ザガーロなどで有名なデュタステリドの3種類が、内服用のAGA治療薬としては有名です。

フィナステリドは、プロペシアなどの有効成分ですが、抜け毛を抑えることで、AGAを改善する医薬品です。

一方、ミノキシジルは、ロニテン(内服薬)やリアップ(外用薬)などの有効成分です。
頭皮の血行を良くすることで、毛を生やし、AGAを改善する医薬品です。

ちなみに、ザガーロは最も新しいAGA医薬品で、フィナステリドと同様に、抜け毛を押さえるタイプのAGA医薬品です。

抜け毛を抑えるフィナステリド

元々は前立腺肥大の治療薬として開発されましたが、AGAの治療効果が認められたことで、AGA治療薬としても活用されるようになりました。

詳しいメカニズム(作用機序)は、改めて説明しますが、毛髪の誕生から成長、抜け落ちるまでのヘアサイクルを正常にし、抜け毛を抑える効果を持ちます。

内から生やすミノキシジル

ミノキシジルは、元々は高血圧ようの降圧剤として開発された医薬品ですが、副作用として発毛効果が確認されています。

血管を拡張する機能を持ち、毛根部の血流を改善。
毛根へ栄養を行きわたらせることで、毛髪の成長を促すと考えられています。

ただし、本来はかなり強力な降圧剤であり、特に内服薬として使用した場合、副作用のデメリットも大きいとされますので、AGA治療薬として使用するには注意が必要です。

組み合わせることで効果は最大限?

ヘアサイクルを整え、抜け毛を抑えるフィナステリドと、頭皮の血流を改善し、毛髪の成長を促すミノキシジルでは、効果や仕組みが全く異なります。

AGA治療を考えた場合、この2つを組み合わせることで、より高い効果が考えられます。

よく見られるパターンですは。フィナステリドを内服し、ミノキシジルを外用として用いるパターンがあります。

また、どちらも内服・外用とありますが、AGA治療の効果としては内服した方が高いとされています。

内服としては、フィナステリド1mgとミノキシジル5mgを1日に1回内服するパターンが定番です。

2)定番のフィナステリド+ミノキシジルの価格帯

それでは、実際に、フィナステリドとミノキシジルの価格帯について見ていきましょう。

典型的なパターンであるフィナステリド1mgとミノキシジル5mgを内服したケースで比較します。

15,000円/月:正規品をAGAクリニックで処方

まずは、AGA専門外来などの医療機関・クリニックで、正規品を処方してもらう場合です。

フィナステリドを有効成分とする医薬品プロペシアは、元々はメルク社が製造販売していましたが、現在は分社化にともなって、現在はオルガノン社が販売しています。

約1カ月分(28錠)で6,000円から8,000円ぐらいが相場になっています。

一方、ミノキシジルは、ファイザー社のロニテンになります。
こちらは100錠で、10,000円~13,000円ぐらいです。1カ月分で見た場合、約3~4,000前後となります。

合計すると、医薬品の原価としては1カ月で10,000円~12,000円ぐらいですが、クリニックで処方してもらう場合、だいたい15,000円~20,000円ぐらいになるようです。

正規品をクリニックで処方してもらう場合、もちろん、偽物が処方されるリスクは少ないでしょう。
また、症状に合わせて適量をコントロールを処方してもらえたり、副作用などのケアもしてもらえたり、と安心感は抜群です。

ただし、診察なども含めると、クリニックよって価格はかなり違いますが、月に10,000円~15,000円ほどのコストが、医薬品の費用以外にも必要になるようです。

11,000円/月:ジェネリックをAGAクリニックで処方

AGA専門外来などの医療機関・クリニックで処方してもらうパターンですが、医薬品をジェネリックに置き換えたケースです。

具体的な、ジェネリックの製造メーカーや医薬品名は、公開されていないため、正確な部分は不明ですが、1カ月で、概ね11,000円~12,000ぐらいでしょうか。

正規品よりはだいぶ、価格が抑えられていますが、診察料など、この他に必要になる点は、正規品と変わりません。

ジェネリック医薬品にも、メーカーや製造国で、さまざまな種類がありますが、AGA治療の専門家が選んだジェネリックなので、信頼感は高いと思われます。

もちろん、副作用などが発生した場合の対応もクリニックで見てくれるでしょうから、安心感は高いでしょう。

9,000円/月:AGAクリニックで処方されるジェネリックを個人輸入

ここから先は、いわゆる個人輸入で購入するケースです。

医師の診察や副作用の対応などが無い代わりに、純粋に医薬品の金額だけで治療ができます。

ジェネリックにも、いろいろな種類があり、価格もクオリティもピンキリですが、一般的なAGAクリニックなどで処方されるジェネリック医薬品であれば、品質も効果も安心感が高いでしょう。

一般的なAGAクリニックでも処方されるものは、ジェネリック医薬品の中でも、比較的高価格帯になります。しかし、医療機関が処方しているものですので、信頼感・安心感は高いと思われます。

価格帯としては、1か月分でおおよそ9,000円前後になります。

もちろん、個人輸入する場合、医師の診察はありませんし、完全に自己責任になります。

副作用などが発生した場合も、自分自身で対応する必要があります。

7,000円/月:名前が知られたジェネリックを個人輸入

フィナステリドにしても、ミノキシジルにしても、多種多用なジェネリック医薬品が存在します。
その価格はピンキリです。

低価格のジェネリック医薬品では、やはりインドの製薬会社のものが主流になってきます。

ただし、ジェネリック医薬品は、有効成分は正規品と同じとされていますが、その他の成分であったり、製造工程、製造技術については、わかりません。

また、どうしても偽薬の存在が気になるところです。

さまざまな、個人輸入代行サイトで、フィナステリド1mg+ミノキシジル5mgのセット商品を販売していますが、大別すると、

  • 1カ月分で7,000円前後
  • 3か月分で7,000円前後

といった極端な二極が見られます。

1カ月で7,000円前後のものは、ジェネリック医薬品としては、価格の安さで知られているインド製のものが大半です。

ただし、この価格帯では、インドのジェネリック製薬会社でも、比較的、歴史が長いものや、世界的によく知られたメーカーの製品が選ばれているようです。

正規品をクリニックで処方してもらうケースに比べ、半額程度までコストを抑えられるのが魅力ですが、もちろん、医師の診察などもありません。

自己責任になりますので、副作用などが発生した場合、どうしても不安が出ます。

3カ月で7,000円:激安のジェネリックを個人輸入

個人輸入する場合の最安価格帯が、3か月分(100錠)で7,000円前後というものです。

正規品よりも1/6~1/5ほどの価格で、一般的なジェネリック医薬品と比較しても、1/3程度と破格に安いです。

もちろん、このケースも個人輸入の場合は、医師の診察もありませんし、副作用が発生した場合も自己責任になります。

1カ月分で7,000円のジェネリックに比較すると、この価格帯については、製造メーカーの情報がかなり少ないことが特徴です。

いくつか調べたパターンでは、

  • インドのジェネリック会社だが設立から2年
  • 本国はフランスの会社だが設立1年で製造国が不明
  • フィリピンの製薬会社で実績不明

といった状況でした。

ジェネリック医薬品の製薬会社としては、実績はほとんど知られていない会社がメインになります。

もちろん、歴史が浅くても製造技術が高い企業もあるでしょうし、日本での情報がほとんど無いだけかもしれません。

ただし、製薬会社の詳しい情報を得られない…という点は、価格の安さ以上に気になるところかもしれません。

どれを選ぶべきか?

正直、予算とリスクをどこまで考えるか?で判断が変わってくると思います。

医薬品は、正規品にせよ、ジェネリック医薬品にせよ、どのようなものであっても、副作用が必ずあります。
これは、病院で処方される医薬品でも、薬局で自分で購入する場合でもそうです。

価格として考えた場合、医師の診察を定期的に受け、説明もしっかりしてもらい、納得した上で医薬品を選ぶのであれば、コスト的には高くなります。

医薬品の費用だけでなく、診察料や検査費用もかかってきます。

しかし、その分、副作用の不安はかなり減らせるでしょうし、万が一の場合も対応もスムーズでしょう。

対して、個人輸入の場合、医薬品の価格だけですみますが、医師に相談できない点が大きなデメリットです。

また、どの医薬品を選ぶのか?も悩ましいところです。
同じ、ジェネリックにしても、価格差がかなり大きくなっていますが、どれを選ぶかも自己責任です。

予算的に余裕があり、安心感を求めるのであれば、AGA専門クリニックで処方してもらうと良いでしょう。

逆に、予算的にあまり余裕がなく、自己責任でやるのでれば、個人輸入はかなり安く済みます。

個人輸入の場合、後はどのジェネリックを選ぶか?ですが、価格帯で見ていくのが安心感の目安になるでしょう。

改めて違いを表にしてみましたので、参考にしてください。

4)フィナステリド1mg+ミノキシジル5mg 比較表

価格(月額)信頼感副作用の際の対応
クリニックで処方
(正規品)
15,000円~20,000円
+診察料
高めクリニックで対応
クリニックで処方
(ジェネリック)
11,000円~12,000円
+診察料
高めクリニックで対応
個人輸入
(AGAクリニック処方薬)
9,000円前後
+送料
高め自己責任
個人輸入
(有名ジェネリック)
7,000円前後
+送料
普通自己責任
個人輸入
(激安ジェネリック)
7,000円前後
+送料(3か月分で)
低い自己責任

※ 診察料は5,000円~15,000円/月程度、送料は1,000円~2,000円程度が相場になります。

5)まとめ

今回は、人気のAGA治療薬であるフィナステリド&ミノキシジルのセット価格についてまとめました。

有効成分は同じでも、入手方法や製造メーカーによって、劇的に価格帯が異なってきます。

医師に相談しながら、治療したいのであれば、コストは高くなりますが、AGA治療専門クリニックが良いでしょう。

コストを抑えたいのであれば、自己責任になりますが、ジェネリック医薬品の個人輸入という手段もあります。

この場合、最安値の価格帯と、一般的な医薬品との間では、3倍もの価格差があります。
また、ジェネリック医薬品の中には、やや高めの価格になりますが、AGA治療専門クリニックで処方されるジェネリック医薬品もあります。

医師の診察を受けるのはコスト的には難しいが、それでも信頼性の高い医薬品を使いというのであれば、AGA治療専門クリニックで処方されるようなジェネリックや、あるいは一般的に広く使われているジェネリック医薬品を使用するのが良いでしょう。

医薬品は、副作用が必ず発生するものです。
リスクを考えると、新興メーカーやこれまでの実績が不明なものは避けた方が無難です。

価格が非常に安いジェネリック医薬品は、基本的に新興メーカーや実績が浅いメーカー、日本ではほとんど情報が得らないメーカーになります。

その分、リスクが高いと言えるでしょう。

AGA治療薬を購入する場合は、価格だけでなく、リスクもしっかりと見極めた上で、検討することをお勧めいたします。

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